迷子

言葉が必要だ
心の考えることはよくわからない
誰にも届かない言葉

洒落たレトリックなど使えない
ただ自省するだけ
好きな子のことを考えながら

いや、
本当にどうでもいいことに頭を悩ませている
誰かの機嫌をとることは私にとって本質的だろうか
きっと、そう思い込んでいるだけ

1人で生きるのは孤独だろうか
老後の心配ばかりしてしまうけれど
付き合いたいより先に、その先のことを考えてしまう
どちらでもいいんだろうな
頭で決めることが出来ないから欲望という機能があるのかもしれない

酒に頼るのかと、遠い昔に友人に言われた
彼はきっと、逃げたかったんだろう
酒を飲むことは、逃げたくても逃げられないことを忘れる方法だと理解していたのだろう
うまいから飲んでるだけだったけど…
なんだか私が何かから逃げたいのだと言われているようで、
その言い訳に酒を使ってるような、
そんな図式をあてはめられたようで、嫌だったな
だいぶ時間が経ったけれど、
酒を飲んでも逃げられないということだけはわかった
向かい合うより上手く逃げるほうがきっと大切だ
理不尽と向かい合っても解決しないのだ
そんな彼も結婚してしまった
彼に金を貸したのは人生でもかなり大きな後悔だ

私は後悔しない
私は人を恨まない
そちらの方があるべき姿だから
私はそうありたいと思ってきた
だから、本当は後悔していることも
人を恨んでいることとも
向かい合わず、気付きもしなかった
後悔の連続とまでは言わないけど
あぁしとけばよかったと思うことは多い
時間を重ねれば失敗の総量も増える
気持ちの切り替えは大事だけど
切り替わったまま置き去りにしてしまった心は
結局その場に留まり続けてしまうんだ

後ろを振り返るなという歌もあれば、
過去の傷を抱きしめていようという歌もある
どっちなんだと思っていた
友人に相談すると、どちらの気持ちもわかると言っていたが
本当にわかっていたのだろうか
いい事だけ覚えていたいけれど、
忘れたい過去ばかり生傷のように時折抉ってくる
どうでもいいようなことも多いけれど、
そこに向けてきた感情が真実になってしまった
考えすぎは良くない
感情が先に肥大化して、考えさせられてしまうことが多い
やっぱりどうでもいい事なのだけど
悲しみが怒りに変わり、頭を締め付ける


缶チューハイはなぜ9%の人工甘味料のものと、
5%の砂糖入りのものばかりなのだろう
どちらも体に悪い
5%の人工甘味料のチューハイを作ってくれ
9%のチューハイはアルコールの味が強すぎる
アルコールの適量は1日20gまでと言われているのに
1本で30gを超える、意味不明だろう
今も飲んでいるのだけど

夢を見ているのが楽しい時期もあった
今はその残滓に縛られているだけ
現実逃避ならば、現実とはなんなのだろうか
労働して婚姻や育児をすることが現実であり、
それをしない事が現実逃避なのだろうか
家庭を築くのは社会からの要請か、本能的な欲求か
結局そこから距離を置くことでアポトーシスに近い思想が生まれてしまうのかもしれない
市場価値で考えれば若い方が高いんだろう
結婚は早い方がいいという定説こそが現実なのかもしれない

あつまれ動物の森のような島で暮らしたい
実際の無人島生活は修羅だろうけど
あの島はあらゆる島民が主人公に依存している
1日中気ままに暮らし、主人公の開発に依存し、
何をプレゼントされても安い衣料で誤魔化し、
まるで神のように扱うことで奮い立たせている
それでも、1日中のんびり気ままに暮らしたい
やはりそれが人間の本質なのかもしれない

2020年
オリンピックが楽しみだった
晴海に選手村ができて、 街中をオリンピアンが行き交う光景をみたかった
いつか来るだろう未来の象徴として捉えていた
全く違う光景になってしまった
出来れば開催して欲しいけど、
あまりにも無理して開催することに意味があるとも思えない
ただ、開催できなかったことはレガシーとして残るだろう
その先の冬季五輪も同じだ
ウィルスが社会の在り方を完全に変えてしまった
予見していたビル・ゲイツの先見性はすごい
CDが売れない時代、体験へのシフトとしてライブに切りかえていたアーティストにとってはたまったものじゃないだろう

心の平穏は、時にすごく得がたいもののようで
衝動に翻弄されて
視界が暗転する
言葉は難しい