3月16日

踊ろうよ わたしの好きなメロディで

優しさだけじゃ物足りないんだ

 

唇を重ねてもなおわからない

貴方の気持ち ねえ寂しいよ

 

覚えてる? あの日のビール 言葉たち

笑いあったね 未来を信じて

 

夏の日の表参道 サンダルで

大人のふりをして 手を繋いで

 

夕暮れの寂しさと君の微笑みを

天秤にかけて 答えを探した

 

ありがとう、今なら言える

始まりも 終わりもきっと 夜と朝のあいだ

3月15日

ありふれた言葉を重ね伝えてみる

君のことを愛しています

 

透明な素肌とかわいい声とあと

笑うと瞳がなくなるところ

 

世界から音が消える午前4時

解放される このままでいて

 

赤色のシーツでベッドを包み込む

夢の中ではせめて前向きに

 

手紙からメールに代わりラインになり

返事を待つわたしはけもの

 

ここにいる今日のわたしのどのくらい

明日のわたしになれるのかな

 

心から貴方が好きで恋をして

絶望をしてまた恋をする

 

笑えばいい泣いてもいいけど怒らない

喜怒哀楽は少し余計だ

 

朝起きてダウンタウンを見て笑い

ダウンタウンを見て寝るだけの日

 

飲むだけで痩せる薬が欲しいのに

クソがたくさん出るやつしかない

 

置き傘をしてそのまま放置して

天気予報を 見て絶望す

 

10個入りの卵をいつも余らせる

6個入りのはすぐなくなるのに

 

夜深く君の歌声に縋り付く

生きる意味はきっとあると

積み木

wrote on 2018-05-18.

 

たくさんの物を積み重ねてきた
手あたり次第
本当に必要かなんて考えてない
手の届く範囲にあったものを、適当に

気付けば物で溢れているけど
すべては空の宝石箱
きれいなふりしているけど
何も詰まっちゃいない

大切なものを守るように
何重もカギをかけて
綺麗な色を塗り重ねて

結局は刹那的に生きてきただけで
何もかもは衝動の結果でしかなくて
目の前にあるものに手を伸ばして
時々つまづいて

それでも前を向いて
それでも夢を見て
バカにされたって
絶望したって

絶望していられない
バカにされたって構わない
それでも夢を見よう
それでも前を向いていよう

刹那を楽しもう
衝動を大切にしよう
綺麗な記憶を箱にしまい込んで
手を伸ばして
つかみ取って
積み重ねて

たとえ壊れようと
また繰り返せばいい
たとえ崩れようと
また積み重ねればいい

手は伸ばせるのだから
目の前の物をつかめる限り
積み重ねることはできる

たとえ天に届かずとも
天に届けと願うことはできる
その願いこそが美しいのだから

だから、一つ一つ
積み木を積み重ねて

 

地下鉄

wrote on 2017-06-25.

 

灰色の空
錆びた匂い
無機物の轟音
人工の光

 

全ては輸送のために
全ては時間のために

夜更けとともに閉じ
夜明けとともに開き

 

君よ 何の夢を見る
願わくば明るい未来を
願わくば人びとと
同じ夢を

車窓

wrote on 2017-06-25.

 

遠くの空 遠くの星
いつかは届くのだろうか
いつかは手に入れるのだろうか

 

例えば君を緑色に染めることができたとして
君はその時何を思うだろう
命の息吹に歓喜するか
私の喪失を拒絶するか

 

我々は距離を憧憬する
我々は色彩を恋慕する
我々には光が必要で
我々には愛が必要で
私は私の固定を望み
私は私の拡張を望む

 

文明が描いた景色の先に

明日

wrote on 2016-02-01.

生き急いで
どこにたどり着いただろう
明るい未来を夢見てきたのに
過去ばかり美化されていくね

傷ついて
傷つけ合って
何を得られただろう
思い出はきざまれていく

当たり前は日々失われていって
きっともう取り戻せないね
楽しかった笑い声は
遠く掠れていく

傷つけあうばかりの明日を
それでも見つめろというのか
誰かに蹴落とされて
それでも笑えというのか

正しさは日々意味を失っていく
楽しさは日々虚飾を増していく
嬉しさは日々皮肉が滲んでいく
優しさは日々裏切られ
それでも

どんな言葉を発しろというのか
どんな顔で笑えば良いのか
明日は何時に起きよう?
明日は何時に起きよう?
明日は何のために
明日は誰のために
僕は何のために
明日の僕は
僕の明日は
僕は


ねぇ
君を捨てたとき
僕を捨てたとき
時間を捨てて
風景を捨てて
感情を捨てて
論理を捨てて
そして


ねぇ
明日の君よ
明日を生きろ
何もかも捨てて
明日を生きろ